大地震に対して耐震等級3の家づくり
いくらデザインが優れていても、いくら快適であったとしても、 家が壊れてしまっては元も子もありません。
また住宅の倒壊は免れたとしても、補修のために多大な出費を支払わなければいけないというのは住まい手に取って心身ともに大きな負担になります。
2016年。震度7の地震に2度襲われた熊本県益城町では多数の住宅が損傷しました。
そんな中、耐震等級3の住宅は87%という割合で損傷なしが確認されました。
耐震等級は1から3の段階であり、耐震等級3は建築基準法の1.5倍もの強度を誇り、消防署や警察などの防災拠点となる建物に相当する最上位の性能となります。
皮肉ながらもこの地震により、耐震等級3の有効性が証明されました。
さらに、1995年当時神戸市に住んでいた妻は阪神淡路大震災をまともに経験しました。
ありきたりな言葉ですが、大変な思いをしたと聞きます。
ここ誠陽建設が居を構える五條市では30年以内に大地震が起こると予測されています。
近い将来起こるであろう大地震に備えて、当社では「耐震等級3」をクリアする家づくりを行っています。
根拠のある構造計算
住宅の構造計算は大きく2種類に分けることができます。
まず、当社が採用しているのは「許容応力度計算」。
建物形状をきちんと分析した上で重心をきちんと捉え、地震の揺れによる力の流れを計算し、その上で耐力壁をバランスよく配置することができます。
また、構造材の樹種による強度もきちんと計算し、梁せいの大きさを規定ではなく根拠のある計算を元に算出することができます。
もうひとつは「壁量計算」。
こちらは規定に則り、建物の大きさにあわせて耐力壁の必要量を算出し、建物4隅に配置する簡易的な計算方法となります。
これだと建物形状によりバランスよく耐力壁を設けられず、本来の力を発揮することはできません。
同じ計算、同じ等級だとしても、実際の強度としては差がつく結果となっています。
このような理由から、当社では安全性と信頼性が高い「許容応力度計算」を用いて構造計算を行っています。
まとめとして
一般住宅よりも強度が高く、構造計算も行うことからコストもその分高くなります。
ただし、耐震等級3の認定をとっていると地震保険が半額になることからその問題も解消されます。
完成すると見えなくなるところですが、家族と住まいを守る大切な構造。
許容応力度計算による耐震等級3は外せない要素であると考えます。