特別なことはしなくてよい。 風土や自然に寄り添ったひっそりとたたずむ小屋のような家。大きく窓はとらなくてよい。小さくしぼり、ひかりとかぜにつつまれる空間。手触りのよい家。大好きな家具のように愛着の持てる家。難しく考える必要はない。基本に忠実に、奇をてらうことなく、みなに長く愛されるように。小手先ではなく、気持ちでつくろう。そうしてつくった家にはきっと豊かな生活があるはずだと。足るを知り、ささやかながら家族が楽しく笑える家。
シック、クールなインテリアに、温かみのある無垢の床や家具、造作建具をあわせ、丁度よい塩梅の温度感を出してみました。 決して良いとは言えない採光や通風、プライバシーなどの敷地条件を、設計によって対策を施してみました。
父から子へ、受け継がれる家。
動線が分断されていた北側ダイニングキッチンを日当たりの良い南側に移動し、作庭した外部とつなげることで豊かな景観、気持ちの良い光を室内に取り込みました。
自然のもの、手作りのもの、それぞれを用いた優しい空間に仕上げました。
築50年の伝統ある建物を、格式ある外観はそのままに、動線、断熱、収納、デザインを整えた内部空間に仕上げました。
北側に配置されたくつろぎの間、細かく分断されていた居室といった昔ながらの間取りを、
子ども達が元気に走り回れるように、明るくさわやかな空間となるようにまとめました。
室内は、明かりを最小限に抑えることで、庭への抜けを感じさせます。 アクセントとなる壁にはシラスの塗り壁を使い、家の中心には3.5mもあるパオロッサ無垢一枚板のカウンター。 キッチン側の床を一段下げる事で、キッチンに立つ人とカウンターに座る人の目線が合い、会話がはずみます。
ご夫婦はともにバリバリ仕事をされることから、家事をとにかく楽に、部屋がちらかることなく、家に帰ってから就寝までの流れをスムーズにしたいと奥様からのご要望。 また、光の入りづらいマンションで住まわれてきたため、明るい家にしたいとのこと。 旦那様は毎日帰宅時間が遅いため、休日は家族と家で遊んだり、趣味である車の整備や革細工コレクションのメンテナンスに没頭したいと、男のロマンについて語られていました。 イギリスのファッションにも精通しており、いつもおしゃれなご夫婦に、とってもかわいらしいおべべをしつらえてもらったお子様たち。