かつては繊維の街として名を馳せた高野口。
今もなお残る繊維工場が立ち並ぶその様は、さながら昔にタイムスリップした感じになります。
こちらの敷地は南側に広大かつ背の高い工場がそびえたっており、そこからの採光は望めそうもありません。
また北側は駐車場を挟み国道がので、車の騒音、プライバシーや採光確保等の対策が必要となりました。
そのことから畑の広がる東側にメインの開口を、またダイニング上部の吹き抜けに天窓を設けることで、柔らかい光が2階はもとより1階まで降り注ぐようにし、道路側の北側、眺望が望めない南側には開口を最小限に留めた計画としました。
通風に関しては、高野口の卓越風や実際にその土地に居座ることで風の流れを読み、窓の位置、種類を適切に設計することで、プライバシーを保ちつつしっかりと風が吹き抜けるよう配慮しました。

夫婦、お子様2人の4人家族。
共働きであるのであることから、家族団らんの時間をより捻出する事を考慮した結果、裏動線に洗面、物干し、パントリー兼家事室、それから玄関やキッチンを回廊動線でつなげることで、家事や帰宅時の着替え等を可能な限りスムーズに行えるようにしました。
インテリアの雰囲気としては、グレーをアクセントに用い、無垢の床や家具がはえるように色合いを構成しています。