はじめに
私たちが家づくりのスタートとして大切にしていることは、
「お互いを知り、共感できる関係性を築く」ことです。
休日は何をしているか、好きな時間の過ごし方、大切にしているもの、趣味のこと。
聞くだけでなく、私達の事も沢山話します。
どんな内容であっても、一言一言にその人があらわれていて、
その言葉の内側にあるものを感じ取れるよう心がけています。
そうしてお互いを知り、価値観が通じ合うとそれが相乗効果のように作用し、よりよい想いが生まれてくるでしょう。
共感と共創。
これこそが素晴らしい暮らしと住まいをつくるために大切なことだと考えています。
家を買う、ではなく「家をつくる」
私たちは、住まい手である家族や暮らしに寄り添って住まいをつくっていきます。
決して他と同じような住まいではなく、もちろん決まりきったパターンもない、全くのオリジナルです。
会話を重ね、迷い、悩み、一つ一つを丁寧に考えていく。
それは私たちにとっても住まい手にとっても、とても労力のかかることです。
ですが、この過程こそが「家をつくる」ということに他なりません。
ここをきちんと踏まえることによって、住まいへの理解が生まれ、この先の暮らし方に価値が生まれるのだと思います。
家を買う、ではなく「家をつくる」。
この意識を、私たちは最も共有したい気持ちとして持っています。
暮らしを楽しむ
ほんの少しでいい。
心に余裕をもち、家族との時間を大切にする。
暮らしの楽しさとは、何気ない話、何気ない日常にあると思います。
今日のごはんは畑で採れた野菜でつくってみよう。
スープは昨日から仕込んであった具材をいれて。
さあみんなでつくろうか。
ほんのひと工夫によって毎日が少し楽しく、暮らしが変わる。
あたらしい生活がかけがえのない毎日となるように。
家族が寄り添って暮らせる住まいをつくりたいなあと思っています。
まずは土地で寝てみて感じる
ひかりがはいり、かぜがとおる。
景色がよい場所、居心地の良い場所。
気候風土、地域性。
豊かな暮らしをつくるには、家とともに土地も大切な要素となります。
豊かさは外にある。
自然、空気、ひかりかぜを吟味し、いかに中に取り込むか。
この塩梅で、住まいの豊かさは決まってくるといっても過言ではありません。
日向ぼっこして、そこで寝てみるといろんなことがわかります。
目に見えるもの、感じるもの。
私たちは家をつくるだけではなく、土地探しから一緒になってお手伝いいたします。
風景になじむ家
木があり、花があり、家がある。
家とは暮らしを営む場所であるとともに、風景の一部とも成り得ます。
その豊かな風景をつくるには、家の計画で切り離されがちな外構・造園工事を、設計段階から一体に計画し、
硬い素材でつくられた建築の輪郭を和らげてあげることが大切なのだと思います。
また丁寧に考えられた植栽や塀は、外との程よい距離感を生み、守られている安心感を与えてくれるでしょう。
木々をくぐり、石畳のアプローチを進んで玄関をあけると、
「お帰りなさい」 「いらっしゃい」
そんな心が温かくなるようなシーンをつくりたいと思います。