日々の綴りごと

コンロとシンクの距離感

キッチンプランをしていて大切にしていることのもう一つ、通路幅について。

我が家のキッチンは2列型です。
壁側にコンロ、反対側にシンクがあります。
その間の通路の幅は80㎝です。






2列型の場合、水を入れた鍋を持って振り返り、コンロに置くという動きや、
まな板で切ったものを振り返り、コンロ上の鍋に入れるという動きが出てきます。
どちらも半回転し、通路の上を横切るという動きです。

この際、一歩で届く距離なのか、もう一歩踏み出さないと届かないのか
このほんの少しの違いが家事に大きな差を生みます。

お鍋の水がこぼれて床を濡らしてしまったり、食材を床に落としてしまったり
要らない手間が増えると、家事がわずらわしくなるものです。
大げさかもしれませんが、毎日何度も繰り返すことなので、
一歩の違いは一日10回、一年で3650回、30年で、、、大きな違いになります。

もちろん80㎝がどんな時もベストな幅になるわけではありません。
家族揃って作業をする際の通路としては少し狭めです。
これは家族揃って家事をする回数より、一人で通路で振り返る回数の方が多いと思い、後者を優先しました。






また、「引き出しを全て開けたら当たりませんか?」と聞かれることがあります。
もちろん、両側の引き出しを全て引き出したら当たります。
ただ,引き出しを全て開ける事はまずないので不自由はしていません。
それよりも食洗機を開けて綺麗になった食器を仕舞う際、
食洗機と食器を仕舞う引出しを同時に開けてもぶつからない様に配置をしました。
引出しの開け閉めの回数を減らすことも、家事の動きを減らす上で重要なポイントですからね。










これはあくまでも2列型の我が家の暮らし方に合わせた考え方です。
家族のかたちも暮らし方も十人十色なので、キッチンや通路幅を決める際は、
我が家のキッチンでお料理を一緒にしてみて決めていきます。
このあたりは特に『実際にこころとからだで感じること』を大切に設計しています。
使い勝手に直結するところですからね。

この日々の無駄を減らす考え方は家の間取りを考える上でも同じことです。
廊下を減らしたり、水回りをひとところにまとめたり、、、。

こちらについてはまた、改めて。