年の瀬、現場からご挨拶
今年も残すところ、あとひと月となりました。
現場では、慌ただしさの中にもリズムがあり、仕上げ工事が一つひとつ丁寧に進められています。
こちらは、陶芸作家と焙煎士のご夫婦のお住まい。
雄大で美しい自然に囲まれた、山間の一角に建つ住まいです。
この土地が持つ空気感、そして感性をとても大切にされているお二人の佇まいにそっと寄り添うように。
素材の選定や、できるだけ削ぎ落としたプリミティブな空間構成を心がけてきました。
ひかりの入り方、かぜの抜け方、自然との距離感。
強く主張するのではなく、暮らしの中に静かに溶け込むような塩梅を探りながら、この場所らしい住まいをかたちにしています。
完成が近づくにつれ、建物が風景の一部になっていくような感覚があり、私たち自身もその仕上がりをとても楽しみにしています。
また、来年に向けた設計も少しずつ始まっています。
宇陀の山々を望み、季節の移ろいを感じながら暮らす住まい。
どんな日常が紡がれていくのかを想像しながら、静かに、しかし確かな気持ちで線を引いています。
振り返れば、今年も多くのご縁に支えられた一年でした。
住まい手の皆さま
職人の皆さま
そして関わってくださったすべての方々に、心より感謝申し上げます。
家づくりは、決して効率だけで進められるものではありません。
時間をかけ、対話を重ね、ときに立ち止まりながら、その人らしいよりどころを探していく営みだと、改めて感じた一年でもありました。
来年もまた、ひとつひとつの暮らしと誠実に向き合いながら、ひかりとかぜ、そして人の想いが静かに重なり合う住まいをつくっていきたいと思います。
寒さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
皆さまにとって、穏やかで心豊かな年末年始となりますように。
今年も、本当にありがとうございました。
